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       花の散歩道

 

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    花の散歩道 ②     《心理学って何?》 


[1] ルーツは哲学

人のこころに関心をもったのは、現代人だけではありません。 古く、古代中国では孔子が、古代インドでは仏陀が、そして古代ギリシャではソクラテス、プラトン、アリストテレスといった哲学者たちが、人のこころについての思想を語っています。 こころや人に関する考察は、今から2000年以上前にもいろいろおこなわれていました。 しかし、その時代の哲学的考察が、現在の心理学へと直接受けつがれたのかというとそうではなかったのです。

 

中世の時代になると、ヨーロッパじゅうにキリスト教が広がり、人々のこころは宗教に支配されました。 そのため、それまで盛んにおこなわれていた人のこころについての考察が滞ってしまったと考えられています。 現在のような心理学が誕生したのは、古代ギリシャの時代から2000年もの歳月が経ってからのことでした。

心理学者エビングハウス(Ebbinghaus H. 1850~1909)が「心理学の過去は長く、その歴史は短い」と述べていますが、こういった事情をあらわしています。 心理学という学問が歴史を刻みはじめたのは1879年とされています。 この年に、ドイツのライプチッヒ大学教授だったヴント(Wundt W.M. 1832~1920)が哲学的な心理学とはちがう実証的な心理学を構想し、世界で初めて大学構内に「心理学実験室」をつくりました。 このときから、こころや人に関する哲学的考察が一つの学問に独立し、科学としてのかたちにまとまっていきました。

 

“心理学”というと、

(a)人のこころの奥にある本人でさえ気づいていない心を分析したり、

(b)子育てについていろいろアドバイスをしたり、

(c)災害や犯罪などで心に傷を受けた人たちの援助をしたり、

(d)いろいろな悩みをかかえている人の話を聞いたりする。

ことだと思われるかもしれません。 もちろん、こうした役割も心理学においてとても重要です。 ただ、心理学は困っている人や悩んでいる人だけに役立つものではありません。 一方、「心理学を学んで、何になるの?」と思われる方もいるでしょう。

心理学を学んだから、

(a)人のこころが手にとるようにわかる、読心術がまなべ、

(b)人のこころを操作することができ、

(c)自分の悩みを手軽に解決できるようになる。

などというものでもありません。 

心理学があつかっているテーマは、私たちが社会の中で、よりよい人生を送れるような「ヒント」をもたらしてくれるものなのです。

 

ヴントの時代から約140年が経った現在では、心理学が人の行動をその研究対象としているために、さまざまな領域で研究は数多くあります。 その広い領域の心理学はどんなものがあるのでしょうか? 

続きの“[2] 心理学の領域って“は、次回に♪♪